初心者が知識ゼロから2日間で建築の図面を作成する方法
ようやく土地を購入することが出来ましたが、埋蔵文化財包蔵地だったため、土地で何かを建築する際は工事に関する届け出を提出する必要が出てきました。
必要な書類は以下の通りです。
- 届け出本書(役所で入手)
- 別記(工事の概要を記載する。本書の裏面)
- 平面図
- 断面図
- 位置図
- 地形図(25000分の1)
- 地図(5000分の1)(土地購入時に不動産から入手)
- 周辺地図(1500分の1)(土地購入時に不動産から入手)
このうち、改めて準備する必要があったのは太字の書類です。
地形図に関しては地図センターというサイトで電子地形図が1枚当たり178円で購入できたので、そちらで準備しました。
問題は平面図、断面図、位置図です。
完全素人の私はまともな図面なんて作るつもりではなかったのですが、ここで作る必要が出てきてしまいました。
もともとカーポートを作り雨水をあつめられるようにしてから小屋を建築予定だったので、カーポートの図面で書類を提出することにしました。
小屋の図面となるとかなり時間がかかると思うので、カーポートを建築予定で功を奏しました(笑)
出来るだけ早く申請したかったので知識ゼロからフルコミットしたところ、2日間で完成させることが出来ました!
というわけで、今回は建築知識ゼロの私が2日間でカーポートの図面作った際に使用したツールと情報源を紹介します。
※建築確認申請用の高精度な図面作成方法ではありません。あくまでも形だけの図面が必要なときの方法ですのでご了承ください。
図面作成の流れ
本記事で紹介するのは建築知識のない初心者が形式的な図面を短期間で作成する方法です。
そのため、必要最低限のインプットした後は参考にする情報源を模倣してアウトプットしていきます。
STEP1:建築図面の基礎知識を得る
『そもそも建築図面とは何か、なんの情報を記載する必要があるのか』というのを把握します。
ネットや本でリサーチした結果、最も今回の目的に合致していたのは『見方・書き方 木造建築図面』という本でした。
この本を選んだ理由は以下の通りです。
- 知識ゼロからでも理解できる平易な文章
- レイアウトが教科書チックでとっつきやすい
- 図面の見方とかき方でセクション分けされているため知識を整理しやすい
- 図面のサンプルをつかって各項目ごとに説明されているため、視覚的に理解しやすい
この本を使って、以下の内容を把握します。
- 平面図、配置図、断面図とは何か
- それぞれの図面に最低限必要な情報は何か
これで図面に盛り込まなければいけない情報が分かりました。
STEP2:工事予定の建築物の図面を入手する
次に、作りたい建築物の図面を入手します。
狙いは『建築物に最低限必要な構造が何かを理解する』ことです。
そのため、寸法が実際に作りたい大きさと違っていたりしても問題ありません。
私の場合、カーポートが建築物なので「カーポート 図面」や「カーポート カタログ」で検索して図面PDFを入手しました。
STEP3:CADソフトの基本的な使い方を理解する
次に、実際に図面を作るためのCADソフトの基本的な使い方を理解します。
使用するCADソフトウェアはJWCADです。
これを選択する理由は、無料かつ有名なため情報収集やトラブルシューティングが容易だからです。
特にこだわりがなければJWCADでいいと思います。
このステップで達成すべきことは以下のことです。
- CADソフトのインストールと設定を完了する
- 基本操作(図形描画、移動、複製、削除、寸法記入、文字入力等)を出来るようになる
一気にハードルがあがった印象があるかもしれませんが、ありがたいことにYouTubeで解説動画がたくさんあります。
私がオススメしたいのはコチラの動画。
初心者でもゼロから1時間+αでJw_cadで描ける建築図面(建築CAD検定3級)
設定から基本操作までを細かく解説しながら実際に図面を作ってくれるので、この動画だけで十分使いこなせるようになります。
私はこの動画を以下の通り視聴して、次のステップに進みました。
- 1.5倍速で観ながら、よくわからなかった点は1倍速で確認する
- 2倍速で観ながら、どの再生時間に何の操作を説明しているかを大まかに覚える
どのタイミングで何の操作を解説しているかを大まかに把握することで、実際に図面を作っていてわからなくなった時にすぐに参照できるようになります。
STEP4:実際に図面を作成する
最後に、実際に図面を作成します。
図面を作ると言っても、手に入れた見本図面を真似するように単純な図形と直線をくっつけて、寸法を記載するだけです。
YouTubeの解説動画を見ていれば特に難しくはありません。
ここで注意したいのは、効率が悪いと感じる場面があってもショートカットや便利な技を検索しにいかないことです。
完全な初心者から効率重視になってもうまく使いこなせないことが多く、かえって時間がかかってしまうことがよくあるためです。
はじめて作る図面ですので、基本操作を身体に染み込ませるようにコツコツと作っていきましょう。
わからない操作があれば動画を見直したり、ググってトラブルシューティングを行います。
JWCADはネットの情報が豊富ですので「検索しても息詰まってしまった」なんてことにはならないと思います。
(例えば、配置図では方位記号が必要ですが「JWCAD 方位記号」などで検索すると出来合いのものが転がってます)
コツコツと図形と直線をくっつけて、寸法を記載する作業を続けていればいずれ完成します。
細かい寸法や強度などはひどいですが、提出できる形にまで落とし込めたので目的達成です。
最後に
今回は、建築知識ゼロから2日間で図面を作る方法を紹介しました。
小屋暮らしに向けて実際に活動を始めてから強く感じることは『ネットと図書館があれば大体のことは無料で学べるし出来るようになる』ということです。
今回作った図面は、実際に建築するときにはもっと改良が必要です。
が、それでも図面をゼロから作れた!という小さな自信を完全無料で積み重ねられる現代に感謝したいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。