海外発送のAmazonマケプレでお届け予定日になっても商品が届かない問題
「商品がお届け予定日になっても届かない」
Amazonで、海外発送のマーケットプレイスを使ったことがある人なら一度は不安に思ったことがあるかと思います。
私もはじめてつかったのですが、アマゾンの海外発送のマーケットプレイスは深刻な問題を抱えていることがわかりました。
深刻な問題とは、配送所要日数を出品者が長めに設定できないシステムになっていることです。
これが原因でAmazonは自分の首を自分で絞める結果になっているので、早急にシステムの更改をするべきです。
今回はこの問題に気付いた経緯と、購入者として対処する方法を紹介します。
問題に気付いた経緯
- 山で小屋暮らしをする準備をしている一環で、雨水を生活用水として使用する方法をリサーチしている
- 日本語では雨水利用に関する情報が少なかったため、Amazon.co.jpで海外から発送するマーケットプレイスから英語の書籍を買うことにした。
- 出来るだけ早くほしかったため、金額が高いがお届け日が早い出品者を選んだ
- 数日後、出品者から出荷メールが届いたが、そこに記載されていた到着日はアマゾンで見たお届け予定日から10日以上も遅かった
- 出品者に問い合わせところ、「出品者では配送所要日数を長めに設定できないシステムになっているため、商品のコンディション欄に配送に関することを記載している」と回答が来た
- 問題を知る
問題点
ここで問題点を整理します。
- 配送所要日数を長めに設定できないシステムになっている
- 配送に日数がかかる恐れのある海外発送の出品者は、暫定的に商品の"コンディション"欄に本当の配送日数を記載している
- Amazon上で表示される到着予定日と、出品者が記載する到着予定日が異なるため、購入者は混乱する
まず根本的な問題は「配送所要日数を長めに設定できないシステム」であることです。
これが原因で、連鎖的に問題が生まれているのです。
1. 配送所要日数を長めに設定できないシステムになっている
海外発送の場合、発送する地域によって配送にかかる日数がデフォルトで定められています。
発送元住所 | デフォルトの配送所要日数 |
---|---|
中国 | 4~10日 |
アメリカ合衆国、英国、ドイツ、イタリア、フランス、スペイン | 6~10日間 |
韓国 | 2~5日 |
香港、台湾 | 3~8日 |
その他の国 | 7~14日 |
引用元:アマゾンセラーセントラル『海外から出荷する場合の配送所要日数』
このデフォルトで定められた日数よりも長めに設定することは出品者では出来ないようなのです。
デフォルト日数よりも長くかかってしまう場合はどうしているのか。
出品者は商品の"コンディション"欄に本当の配送日数を書きます。
2. 配送に日数がかかる恐れのある海外発送の出品者は、暫定的に商品の"コンディション"欄に本当の配送日数を記載している
このシステムのせいで、海外発送を行う出品者は本来とは違う到着予定日がAmazon上では記載されてしまい、出品者としての対処方法は「商品の"コンディション"欄に本当の配送所要日数を書く」しかない状態なのです。
しゅっぴんしゃいちらんがぞう
以下、出品者の回答メールの抜粋です。出品者として上記対応をするしかないということが読み取れます。
アマゾンに表記されている配送予定日は、日本国内の配送期間をモデルにして設定されているものですが、弊社はすべての商品を海外から発送いたしますので、時々配達まではそれ以上の時間がご必要でございます。また、その設定が変更できないため、ご注文手続きを完了される前にご覧いただける商品のコンディション説明爛に弊社の納期についてのご説明文を入れさせていただいております。その情報は注文詳細ページで今もご確認いただけます。
出品者の立場としても、かなり苦しい構造になっているようです。
3. Amazon上で表示される到着予定日と、出品者が記載する到着予定日が異なるため、購入者は混乱する
しかし、購入者の立場から言えば、商品の"コンディション"欄に配送に関する記載を書くのはおかしいですよね。
- 商品のコンディション欄に書いてある配送日数
- 配送欄に書いてあるお届け予定日
そもそも紛らわしいこと自体、商品選択の際に混乱してしまうのでやめてほしいです。
そしてどっちを信じるかと言えば、明らかに「配送欄に書いてあるお届け予定日」ですよね。
購入者としても出品者としてもやめてほしいシステムになってしまっています。
国内の出品者も困っているっぽい
海外発送の出品者に関する不満は見つけられませんでしたが、国内出品者の苦悩は見つけることが出来ました。
以下、Amazonのセラーフォーラム(Amazon公式サイトが運営する出品者向けの知恵袋的なサイト)での投稿の抜粋です。
どうやら、国内出品者も2017年9月頃に配送所要日数を長く設定することが出来なくなり、苦しんでいるようです。
"配送所要日数3~4日以降は指定出来なくなってしまった"
"今回の「配送所要日数変更」は、出品者に対し本当に無茶苦茶な要求である"
引用元:Amazonセラーフォーラム「[配送所要日数変更の件]」
カスタマーサポートにこの問題について問い合わせてみた
購入者としても非常に不満だったし、出品者としても困ると思ったので、アマゾンのカスタマーサポートに問題があることについて上記内容の報告と質問をしました。
以下、やり取りのまとめです。
報告に対する回答:「この問題は整理して担当部署に伝える。もしお届け予定日に届かなければ規定に則ってマーケットプレイス保証が使えるからとりあえずお届け予定日を待て」
質問①:商品のコンディション欄に配送に関することを記載しているのは正しいことなのか
回答:正しくない。
質問②:出品者が配送所要日数を変更できないというのは本当なのか
回答:システム上のことはこちらではわからない
質問③:担当部署にシステムについて聞いてもらうことは可能か
回答:可能。回答を担当部署からメールで送らせる。
本件に関して2回問い合わせをしたのですが、カスタマーサポートの対応はいい印象でした。
システムに関する問い合わせは、担当部署からの返事待ちです。
購入者として出来ることは「Amazonマーケットプレイス保証」
購入者としても、Amazon上に記載されているお届け予定日から大きく遅れてしまったら困りますよね。
到着が遅れることに対して購入者としてできることは、カスタマーサポートが言う通り、「Amazonマーケットプレイス保証」を使うことだけです。
Amazonマーケットプレイス保証とは、「マーケットプレイスで何かトラブルが起きた場合、Amazonが返金などの対応をしますよ」という制度です。
以下のケースに該当すると、商品代金や送料を返金してもらえるようです。
- 商品が届いておらず、お届け予定日の最終日または配送ステータスで配達完了の表示が確認できた時点(どちらか早い方)から3日が経過した。
- 注文と違う商品が届き、返品リクエストを送信した。
- 商品を返品したが、出品者が返金に応じない。
引用元:amazon.co.jp「Amazonマーケットプレイス保証について」
今回の到着日問題は、1番のケースに該当しうるため、問題なく商品代金や送料を返金してもらえるかと思います。
私の今回の購入も、もし商品がAmazonに記載されているお届け予定日までに届かなかったら、Amazonマーケットプレイス保証を使ってみようと思います。
最後に
今回は、海外発送のマーケットプレイスの到着予定日問題についてご紹介しました。
今回の問題は、本当に誰も得しないシステムなので、早急に更改するべきです。
購入者:お届け予定日に届かない
出品者:お届け予定日を指定できない、それを理由に購入者から低評価リスクがある。
運営側:マージンが少なくなる(マーケットプレイス保証に対する返金に応じなければならないから)、Amazonの信頼低下
海外通販は「届いたら御の字」のような風潮がいまだにありますが、私はそんな風潮はなくなるべきだと考えています。
インターネットも、物流のネットワークもとうの昔に成り立っています。
通販で支払う代金には、タイミングも含めた運送費も含まれています。
私自身、アメリカのAmazonに商品を出品していたことがありますが、商品の遅延はいかなる理由があっても許されません。
もう「海外だからしょうがない」という時代ではないです。
通販業界の向上のためにも、今後も海外通販にも毅然とした態度でやり取りをしていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
アマゾン運営へ
はよ配送所要日数の設定をできるようにしてあげてください。みんなが少しハッピーになりますよ。
後日談:この記事書いてるときに商品が届きました
いいのか悪いタイミングなのかわかりませんが、この記事を書いている8月5日に商品が届きました。
Amazonに記載された到着予定日が「8月7日までに到着」だったので、その通りになりました。
しかしこれで問題なし!というわけではありません。
店の評価欄を見ると、実際に「到着が到着予定日からかなり遅れて困った」という旨のレビューもありました。
いずれにせよ、混乱の元になるので、Amazon様ご対応の程よろしくお願いします。