競争社会に疲れたら低収入で豊かになるのはいかがですか?
以前、失業手当の関係でハローワークの就職セミナーに参加した際に、
「労働者の待遇、相当悪いな」
と感じた話をしたいと思います。
ハロワの就職セミナーにて
そのセミナーは「自分に合った仕事の見つけ方」がテーマのセミナーで、20~30代が30人くらいの参加していました。
「自分の仕事に対する価値観を知ろう」という時間があり、
- 職人タイプ:現場でずっと働いていたい
- 起業家タイプ:アイデアを出したり、新しい価値を提供したい
みたいな項目が資料に書かれており、
そこから自分の求めることに近いものを選ぶと、タイプごとに仕事を選ぶ際のポイントを講師の方が教えてくれるものでした。
講師が受講生に対し、挙手制で自分が選んだタイプを聞いたところ、
- プライベート重視タイプ:仕事だけでなく、プライベートも充実させたい
の時に挙手した人が20人以上いました。
「やっぱり私たちの世代は仕事人間は少数派なんだな」と改めて感じる瞬間でした。
問題はそこではなく、講師の方が教えてくれるワンポイントアドバイスです。
講師がプライベート重視タイプが仕事を選ぶ際のポイントを教えてくれるのですが、
「休みが多いほうがいいと思う方は、年間休日数が100日以上の求人を目安に探すと良いですよ」
と言いました。
私は耳を疑いました。
いま講師さんは、
- 休みが多い=年間休日が100日以上
と言った、、?
年間休日100日って明らかに少ないよな、、?
セミナーが終わった後に調べたら、年間休日100日は違法になる可能性が高いことがわかりました。
1年間の休日の最低ラインは、
365日-260日=105日
""クエスト リーガルラボ「年間休日100日は法律違反の疑いあり!法律上の休日ルールを解説」"
週に40時間以内の労働に抑えようとすると、自然と年間休日は105日以上でないと労働基準法違反になってしまう恐れがあるということでした。
もちろん36協定がある職場だと40時間以上の労働でも違法ではありませんが、
少なくとも講師の方の認識である「休みが多い=年間休日が100日以上」という感覚は信じられませんでした。
ハロワ基準だと年間休日100日は休みが多めらしい
ここで強調したいのは、講師の方の感覚が狂っているとかいう話ではなく、「ハローワークの求人基準だと年間休日100日は休みが多めだ」ということです。
ハローワークのセミナーで講師をされている方ですから、ハローワーク基準でお話しされていることと考えるのが自然です。
つまり、講師の方が「休みが多い=年間休日が100日以上」と言っている以上、ハローワーク基準だと事実なのでしょう。
しかし、もしこれが事実なのであれば、ハローワークの求人では年間休日の平均は100日以下ということになるので「ハロワにある求人の待遇は相当悪い」ことになります。
ハロワの求人と民間の就職サイトの求人でどれほど差があるのかは把握していませんが、公共の施設が「ブラック企業の可能性が高い」企業への就職を斡旋している状況になっていることが推測できます。
「待遇の悪い求人ばかり」というのは、日本経済全体の考えたときにかなり深刻なことだと思うのです。
年収低い人たちに自己責任論を押し付けても問題は解決しない
「低収入なのはそうなってしまった自分が悪い」という自己責任論が社会の声として一般的だと思います。
しかし、ハロワ求人の例をとっても、労働者の待遇が悪いのは自己責任だけでは済まないです。
なぜなら、サラリーマンで高収入になれる人というのは構造的に限りがあるからです。
私は会社員時代に営業をしていたこともあり、
- 下請けの下請け(孫請け)
- さらにその下請け
のような下請けの連鎖構造が一般的であり、
- 実際に作業を行う下請け以外はマージンを得るだけで、下請け搾取の構造になっていること
- この構造は、契約時に会社のブランドを重視しすぎたため生まれた背景があること
を現場で学びました。
孫請けやそのさらに下請けの企業に勤める労働者の待遇が悪いのは、容易に想像できます。
下請け企業の労働者が搾取され、元請け企業が搾取分を株主や社内留保、元請け会社の社員、顧客に還元しています。
この構造の中にいる限り、元請け企業にみんなが就職できるわけではないので、誰かが搾取されなければ成り立ちません。
これを「元請け企業側に就職できなかったお前が悪い」というのはあまりにも暴論です。
お金に頼らない豊かさを見つけよう
上記で説明した通り、サラリーマンで高収入になれる人というのは構造的に限りがあります。
世界全体で経済成長率は鈍化し続けている時代です。
ましてや、サラリーマン全員が高収入になることはあり得ない時代です。
全員がなれない高収入で豊かになることを目指すよりも、お金に頼らない豊かさを増やすことはとても有力な選択肢だと思います。
- タイニーハウス
- スモールビジネス
- 相互扶助、人とのゆるいつながり
こういったことを活用すれば、低コストで豊かになることは可能です。
特に、大きな支出である家賃をタイニーハウスなどで抑える選択肢は本当に広めていきたいと考えています。
いずれは上記のポイントをコンセプトとしたコミュニティ『タイニーエコビレッジ』を創設したいと思っています。
今回の一件は、改めて『タイニーエコビレッジ』を作りたいと強く思う経験になりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。