意味がない資格と言われるFP3級を万人が取るべきだと思う3つの理由
先月にFP(ファイナンシャルプランナー)3級の試験を受けてきました。
ちなみに私どんな人間かというと、新卒で入った会社を1年で150万円貯金して辞めたプータローです。笑
1度しか無い人生、やりたいことをやりたい!
ということで、退職してからは短時間労働や投資で小さく収入を得ながら小屋暮らしをすることで低コストに生活しようとしています。
そんな私が自己採点をした結果、合格する得点率を獲得できました。(9割以上取れました!)
巷では
「FP3級なんて必要ない」
「誰でも取れる資格に意味はない」
といった意見を散見します。
これに関して、実際に合格レベルまで勉強した立場から言わせてもらうと、FP3級は万人が取るべき資格だと思います!
そこで今回は、FP(ファイナンシャルプランナー)3級の資格を取ろうか迷っている人や興味のある人に向けて、FP3級をおすすめする理由と勉強する上で気になったことを紹介します。
FP3級を万人が取得すべき理由
まずはFP3級を取るべき理由から説明します。
①お金を守る制度の存在を知ることができるから
基本的な課税のされ方や減免制度など、そもそもその存在を知らないと利用できない有利な制度を知ることができるのが最大のメリットです。
例えば、『雑損控除』ってご存じですか?
これは、災害とか盗難で生活に通常必要なものが損害を受けた場合に、申請したら税金が安くなる制度です。
このような制度は、実際に損害を受けてから調べる余裕なんてきっとないので、予め知っておくことがかなり重要な有利な制度のひとつだと思います。
とはいえ「すべての制度を知っておくべき」というわけでは全くありません。
FP3級の知識があれば、大きなお金を支払うとき(例えば、住宅の購入)に『何か受けられる制度はないか調べる』という習慣をつけるきっかけにできますよね。
そうして有利な制度を使う習慣をつけることで給付や支出を抑え、結果的にお金を守ることができます。
②お金系の資格の第一ステップになるから
お金に関係する資格ってたくさんありますよね。
何から手を付けるべきか分からない人にとってFP3級は最適です!
お金の知識をつけたいけど何から始めたらいいか分らない人はFP3級やっとけば間違いないです
— 山小屋暮らしのまさや (@thesaviour_mkt) September 15, 2020
総合→FP上級、行政書士
保険→保険募集人
資産運用→投資家、証券外務員
税制度→税理士、簿記
不動産→宅建取引士、不動産鑑定士
相続・事業承継→相続士、事業承継士
これだけの知識を広く浅く知れる✨
ツイートの通り、FPの勉強範囲はお金に関することを広く浅くのため、全体像を把握するのにぴったりです。
例えばこんなケースが考えられます。
- 進路に迷う大学生がFP3級の勉強を通じて保険に興味を持ち、保険募集人を目指すことを決めた
- 宅建取引士の資格を持つ人がFP3級の勉強を通じて、不動産と相性のいい相続士の資格を取ることにした
全体像を把握することの重要性
なんにでも当てはまることですが、新しい知識をつけるときに全体像を把握しておくのはとても大切です。
全体像を把握していないと存在を知らない分野が出てきてしまい、総合的に適切な判断を下せないことがあるからです。
たとえば、自分で服をデザインして売ってみたい!と思った人が、SUZURIのようなオリジナルアイテムを作成&販売できるサイトを知らなかったら…
- 衣服を作るために裁縫の勉強をしてしまうかもしれません。
- 実店舗出店のために貯金に精を出し始めるかもしれません。
これらはどちらも遠回りです。
だから、新しい世界に飛び込むときは全体像を意識して情報収集するのが大事なのです。
③資格取得を目標にした方がちゃんと勉強するから
とはいっても、やはりFP3級は資格としての価値は低いです。
合格率は70%とかなり高めですし、FP3級の資格を取ったからといって特別な業務を出来るようになるわけでもありません。
「ならわざわざお金をかけて資格を取らなくても、勉強だけでよくない?」と思いますよね。
しかし、それでも資格取得を目指して勉強するのがいいと思います。
なぜなら、やはり人間とは目標やコストをかけないと怠けてしまう生き物だからです。
受験料やテキスト代をかけることで怠けを防止し、資格取得を目指して勉強するのが一番知識の吸収が早いでしょう。
FP3級の勉強をする上で気になったこと
これまでにお伝えした通り、FP3級の内容は本当に役に立ちます。
しかし同時に、資格としての価値が低いことも事実です。
なぜこれほどまでに資格としての価値が低くなってしまっているのか。
それは『試験のつくりが悪いせい』だと思います。
FP3級試験の問題の質の悪さと合格率の高さ
資格の価値はいろいろな要因で決まりますが、FP3級の場合は合格率の高さが理由で価値が下がっている可能性が高いです。
FP3級試験は、2つの組織が開催しており、問題も別々です。
私はFP協会が主催するほうの試験を受けましたが、FP協会のFP3級の合格ラインは60%の正答率です。
6割取れば合格できるんです。そりゃ合格率が70%にもなるよなぁと思います。
また『数字の詰め込み』をすれば簡単に得点できるような問題も多いです。
実用的な資格であるにも関わらず、あまり重要ではない数字の詰め込みが必要になるのは少し引っかかりました。
細かい数字なんて、実生活ではすぐに調べられますよね。
それよりもケースバイケースでどういった制度が利用できるのかを判断できるようになるような問題を出題するべきだと感じました。
FP3級を受けたいと思っている人へ
FP3級は「お金に関する知識の全体像を把握したり、資格の1stステップとしての価値がある資格」というのが分かっていただけたと思います。
資格を持っているから役に立つというタイプではありませんが、万人が勉強して決して損のない資格です。
これから受けようと考えている方に、試験を実際に受けて合格した私の勉強法とおすすめの教材を紹介します。
勉強した内容
勉強方法は大きく分けて3つでした。
- FP3級対策の教科書を一通り読む
- 問題集を5周くらいする
- 過去問を解く
FPの合格基準は6割以上の得点なのですが、はじめて解いた過去問で9割近く取れたため、試験1週間前までFPの勉強はストップしました。
FP3級の勉強は合格ラインに達したので、いったんルーティンから外します!
— 山小屋暮らしのまさや (@thesaviour_mkt) July 28, 2020
完璧にわかっていないにもかかわらず9割近く取れてしまっていいのかとも思いますが、あくまでも「試験に合格する」ことを目標にしているので良しとします。
そして1週間前から再び問題集と過去問を始めました。
以下、使った教材の紹介です。
1. FPの教科書1周
使ったのは上記のテキストです。
1日1章ペースで6日間でFP3級の知識を網羅できるテキストですが、このテキストはおすすめしません。
なぜなら短期間合格を意識しすぎて「詰め込み教育」のような構成になっており、説明が不十分な箇所がたくさんあるからです。
私の母がこのテキストをたまたま持っていたため使いましたが、もっとわかりやすいテキストが他にあるはずなので、本屋に行って品定めしたら追記します!
2021年2月9日追記:FP3級のオススメテキストはコレ!
本屋にあったFP3級のテキストをすべて読んだ結果、『スッキリわかる FP技能士3級』がオススメです。
オススメの理由を簡潔にまとめるとこんな感じ。
- レイアウトが見やすく理解しやすい
- 問題の出題率や難易度、ナナメ読みコーナーが記載されていて短期間での試験合格に対応
私がもしFP2級を目指すならスッキリわかるシリーズのテキストを購入しますね。
他にも試験会場でよく目にした『みんなが欲しかった! FPの教科書 3級』というのも読んでみましたが、とっつきやすさに特化していて試験合格には不向きだなという印象でした。
イラストは可愛いし手書き調でポイントが書いているのでとっつきやすそうですが、余白が無駄に多いわりに文字が小さいせいで読みにくい上にスッキリわかるよりも60ページくらい多かったです。
わざわざこのブログにたどり着いてここまで私の文章を読んでくださっている方なら、分かりやすさと効率的な学習を両立しているスッキリわかるのほうが絶対おすすめです!
2. キンドルアンリミテッドのFP問題集5周
テキストが微妙なのしかなかった私はこの問題集がメイン教材でした。
2020年度版がkindleアンリミテッド対象で、解説がしっかりあるためかなり勉強できます。
2日で1周するくらいのペースで勉強しました。
3. FP過去問
試験1週間前は過去問ばかり解いていました。
日本FP協会の場合は過去問が公式サイトにて公開されていますので、無料で過去問解き放題です。
きんざいの場合はFP1級の過去問しか見つかられませんでした。
最後に
今回はFP3級をおすすめする理由と勉強する上で気になったこと、勉強法とおすすめの教材を紹介しました。
もともと制度は使い尽くそうと思ってる私でも、FP3級の勉強をした意味はありました。
なぜなら自分の興味のなかった分野(保険や相続)のところも幅広く知れたからです。
私はFP3級のあとは日商簿記3級とFP2級にステップアップするつもりなので、今後も勉強続けていきます!
この記事を読んだ方にFP3級のよさが少しでも伝われば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。